基礎医学から臨床医学へ橋渡しをしたい
北里大学 医学部
医学部医学科 3年
K.Oさん
- 医療分野を学ぼうと思ったきっかけや、志望した理由を教えてください
1年時に学生医学論文という制度を知り、1年次の事業で興味を持った遺伝学について研究を行ってみたいと思い、北里大学医学部分子遺伝学に所属させていただきました。そして、藤岡教授からお話を伺っていくうちに、「トランスレーショナルリサーチ」として基礎医学から臨床医学へ橋渡しをし、最終的に遺伝性の難聴で悩む方が、遺伝子治療により、難聴を治し、より質の高い生活を送れるようになるということに興味を持ちました。
- 現在学んでいること・研究を、将来どのように活用していきたいですか
現在は、内耳において、遺伝性難聴の疾患原因遺伝子のスプライシングパターンの解析を行い、それを元にウイルスベクターを用いた遺伝子治療の方法を模索しております。将来的には、これを元に治療用ウイルスベクターを開発し、遺伝性難聴に悩む患者さんたちに対する新たな治療法となるように研究を進めていきたいです。また、この経験をもとに、現在開発中の遺伝子治療薬を開発した後も、新たな遺伝子治療を模索して研究を行い、神奈川県の医療に貢献していきたいと思っております。
- 同じ分野を目指す後輩に一言、お願いします
最初は右も左も分からないけど、根気強く手を動かすと、だんだん何をやっているかわかるよ
- その他、財団関係者に伝えたいことがあれば
この度は奨学生に選出していただきありがとうございました。貴財団の奨学金を給付されたことで、研究に専念することができております。特に、今までは、一人暮らしのため、生活費を稼ぐためにバイトなどをしなければならず、日中の講義と合わせると、研究に割ける時間が少なく、研究が途中で止まってしまうことがありました。しかし、現在では、生活費の不安がなくなったため、安心して研究に打ち込め、講義後、夜遅くまで研究を行うことができ、とても幸せです。これからも遺伝子治療の観点から神奈川県の医療に貢献できるよう努力していきますので、今後も何卒よろしくお願いいたします。